――――― 2003年度JSA北海道支部大会 開かれる ――――――

               2003年度活動方針を決定

 


2003年度の支部大会は、5月11日(日)北大農学部で行われ、出席者は22名でした(代議員21、他1)。内訳は、北大理・工・農・水、札学院大、北海学園大、北見工大、旭川大、稚内北星大、産総研、農研、道研究所と個人会員代議員5名です。
 神山代表幹事の挨拶の後、議長に園山さん(北大農)と千葉さん(札学院大)を選出し議事に入った。最初に支部、班、研究委員会等の活動報告が行われた。主なものを以下に記します。北大工は、毎月第1木曜日に会員の研究紹介などの例会を持っている。北大理は、支部事務局での話題をメールで流している。北大農も情報をメールで流している。稚内北星は、3大学交流会を開催したい。北海学園大は、会員が7~8名移動してきたので体制を整えることが課題となっている。札学院大は、昼食を取りながら意見交換をしている。北農研は、年2、3回集まって情報交換している。第3水曜の会(札幌近郊の個人会員の会)は、14総学で5人の方が発表された。質問では、北見工大で検討されている教員の任期制について質疑が行われた。予算案については、値上げをしてしのぐか、支出の構造を人件費を含めて見直すかを検討すべきとの意見が出され、今期の常幹で議論していくこととなった。「非核の政府を求める道民の会」への入会については、最低の会費でお願いするという事で了承された。決算報告、会計監査報告、活動方針(案)及び予算(案)(別項)が全て承認された後、支部役員及び全国大会代議員を選出した。その後全国大会議案について若干意見交換を行った。
 大会終了後、第1回支部幹事会を開き、代表幹事及び常任幹事を選出した。支部役員等を別項に示します。(事務局長・江見)

 

次号支部ニュースは7月末~8月上旬に発行の予定です。各班や地域の動向、行事予定などお寄せください。


35JSA定期大会が開かれました。

―― 今後2年間の運動方針と大会宣言、三つの決議を採択

 52425日の両日、第35回定期大会が開催されました。定期大会は隔年開催であることから、今回は20012年度の活動の総括と今後2カ年間の方針を話し合うものです。北海道支部からは江見事務局長ほか2名の代議員が出席しました。江見事務局長から大会報告が寄せられました。

  なお、本大会で大会宣言のほか、下記の3決議が採択されました。

(1) 国立大学法人法案の廃案を要求する

(2) 教育基本法の「改正」に反対する決議

(3) 日本ケミファにおける不当配転・賃金昇格差別争議事件の早期解決を要請する決議

      大会宣言、3決議の内容は JSA本部のホームページに掲載されています。

 

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全国大会に出席して  ―― 院生、女性の活発な発言が目立つ

 


 5月24日、25日東京の明治大学で開催された全国大会に出席してきました。北海道支部からの代議員は3人で、私の他に石崎さん、井上さんが出席しました。

 私が全国大会に出席するのは今回で3度目だと思いますが、今回の大会の印象としては、院生会員の発言と女性会員の参加が目立ったことです。我が支部からも院生会員の井上さんが発言されました。これは、遅ればせながらJSAにも女性進出の波がやってきたのかなと思います。若手の中にも新しい風が吹いてきているのかも知れません。北海道支部もこの風を受け止めて、院生会員の活動を活発にすすめる事が出来ればと思います。また、このことは、次代の科学者を育てるという責任でもあろうかと思います。

 大会では特別報告が2本あり、1本は「有事法制について」(小沢静岡大学教授)で、もう1本は「大学法人法案国会審議をめぐって」(石井衆議院議員)でした。特に石井議員の報告では、我々の運動によって国会での成立をくい止めており、国会情勢によっては廃案の可能性もあるという事が話されました。

 印象に残った発言としては、個人会員を班あるいは懇談会として組織し、会員の拡大も行っているということ。再建をした島根支部からは、会員の再登録をし、事務局長と会計担当のみで動けるようにした。班・分会は設けていないとの事でした。その他色々あったのですが、書き切れません。刺激的な大会でした。      (北大工・江見)


 

 

石田昭夫さん(支部代表幹事)が日本生物地理学会賞を受賞

                       

 日本産ミジンコの研究に、優れた業積をあげられた石田さんが、4月に開催された日本生物地理学会大会の場で学会賞を受賞されました.

 石田さんは、10数年前、さけ・ます孵化場を退職されましたが、その後も休むことなくミジンコの研究を続けてこられました。私はミジンコという水棲生物を見たことがないし、石田さんの研究の学問的な評価についてもよくわかりません.けれども、退職後には専門の研究から離れる人が多い中で、国内ばかりか世界の各地に旅をしてミジンコの標本を採集し、余市の自宅で黙々と顕微鏡を覗いておられる石田さんの姿をずうっと長い間見て来ました.今回の受賞を、次に述べるようなこととも合わせてほんとうに嬉しく思いました。

 石田さんは、受賞の対象になったミジンコの研究と合わせて、在職中も退職後も一貫して科学者の身分や地位の向上と研究体制の民主化のために労苦をいとわず活動を続けてこられました。私の記憶にある・・・第12期学術会議会員としての活動、国公労働者の生活と権利を守る闘い、さらにJSA創設とその後の運営など、大変な努力をはらって来られました。

 私たち個人会員は、石田さんの発案で「第3水曜の会」を結成しました.例会では、科学と社会の進歩と平和のために微力を尽くすべく勉強を続けています.その先頭に立つ石田さんの今回の受賞は、私たちにたいしての大きな励ましであり、また私たち皆の喜びでもあります.

 石田さん、ほんとうにおめでとうございます。

  (3水曜の会   前田 満) 

 

ミニシンポ「生活スタイルを考える」開催される

 

※5月10日札幌でミニシンポ「生活スタイルを考える」が開催されました。参加は16人で、石田、窪田、清野の3人からの話題提供後討論を行いました。終了後、近くの居酒屋で懇親会を行いました。清野先生にシンポの感想を寄せていただきました。

 

ミニシンポ「生活スタイルを考える」に出席して

 

 去る4月3日、江見先生からの電話依頼を快諾したのは、テーマが気に入ったことと出席してナマの皆さんに触れることが出来るとの思いからである。

 JRの車窓からの風景も楽しかったし、芽吹きを終えた山の“笑い”見たかったのだがとうとうお目にかからずじまい、苫小牧、千歳からみる札幌までの変貌ばかりが目について、改めて「都市再生」とは何か考え込んでしまった。

 シンポ当日、若き文学青年はいま、高齢者介護と向き合う日々だという。彼は石田昭夫先生、家政の本家ともいうべき生活資源・エネルギーの科学化を実践されている報告である。お株をとられたというよりも、生活と向き合う科学者人生に脱帽した。誰もが日常生活でそうであったら、持続可能な社会への提言や生活政策への発展は出来るのだと実感した。

 次の窪田英樹先生は、「チセ」の屋内居住環境の報告である。住居は生活の容器なりを実証された。
 そして、私は・・・。生活環境問題が多発している現在、衣食住の代名詞は医食住に変わり生活の視座は、生命・生存・生活そして終末までのリスクと地球規模での物事を観察することである。世代間の問題もあるがいま私たちが日常的に出来ることは、商品化、市場化で失った生活スタイルを取り戻す積極性と知の構築、地域共同ではないか。この半世紀「健康で文化的な最低生活の保障」をJSA会員となって以来ずっと考え続けている。会場には同じ思いの女性たちとの新しい出会いもあり楽しい時を過ごせた。

(清野 きみ)